含み益になったらどうする?目的別で考える正しい売り方をご紹介します
最近投資を始めたばかりの方
株などの金融資産を買った方
売り方が分からない方
いろんな本でインデックス投資が良いと書かれているね。
インデックス投資は、長期&分散ができるオススメの金融商品だよ。
でもさ、本でもYouTubeでも、何を買ったら良いかは示されているけど、どのタイミングで売れば良いのかは書かれていないよね?
確かにそうだね。いざ買ったは良いけど、いつかは売らないといけないもんね。
私は投資を始めて早8年が過ぎ、様々な経験をしてきました。
価格が急上昇した時もあれば、持ち株が暴落した事もあります。
そして、次は同じ過ちを繰り返さない為にも、日々、試行錯誤しています。
私は、 日本株、米国株、ETF、投資信託、FX、仮想通貨といった金融資産に投資しています。
FX、仮想通貨は投機目的といった方が良いかもしれませんが。
それらの勉強としては、参考文献を読んだり、ユーチューバーの動画を視聴したりする事で情報を自分に入れ込んでいます。
ちなみに 私も読んで、投資初心者にぜひ読んで頂きたいオススメの書籍を載せておきますね。
また昨年は、コロナ渦の状況もあり、将来への先行き不安から投資を始めてみた人も多いのではないでしょうか。
特に最近では、インデックスファンドやETFといった投資信託だけではなく、米国株も人気ですよね。
スマホアプリも充実していて、簡単に誰でも手軽に投資を始める事ができるようになっています。
そして投資を始めるにあたり、あなたが見た文献や動画は、「何を買ったら良いか」というものがほとんどでしょう。
実際に私が見てきたものも、この2つをご紹介するものがほとんどのように感じます。
「株の買い方」「仮想通貨の買い方」などなど
「どんな株を今は仕込むべきか」「どんな仮想通貨が爆上がりするのか」「インデックスファンドはどれが良いか」などなど
このように 「買う時」の事はすぐに調べる事ができても、 「売る時」の事についてはあまり載っていません。
その為、投資初心者は、「株を買ったけど、いつ売れば良いのか?」と戸惑う人もいます。
そこで今回は、 あなたの持ち株や通貨が、値上がりした時にどうすれば良いのか?
という事について解説していきます。
最後には私が実践している事も併せてご紹介します。
この記事は3分ほどでサクサク読めますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
売り方には明確なルールを作る
Gerd AltmannによるPixabayからの画像
まず初めに知っておく事は、株式や仮想通貨のように、価格が変動する資産(リスク資産)を 買うのも、売るのも自己責任であるという事です。
いくら知人がオススメしたとしても、本で書いてあったとしても、買ったのはあなたです。
このように売買は自己責任という事を考えると、 自分で明確なルールを決めておく事が重要です。
例えば、資産価値が0になる可能性がある。
このような記事を見て手元のビットコインを売却したとします。
そのビットコインが急激に上昇したとしたら、おそらくあなたは、その記事のせいにするでしょう。
しかし、売買は自己責任。
つまり「どうなったら売る」という明確なルールは非常に重要なのです。
リスク資産の大原則は安く仕入れて高く売る事
株や仮想通貨といったリスク資産ですが、様々な買い方や売り方といった手法は存在しています。
しかしその手法も全ては 「安く買って、高く売る事」
あなたの保有している株も仮想通貨も、いつかは売る時が来ます。
一番良いのは、 相場の底で買う事ができ、相場の天井で売り抜ける事です。
しかし、これは当然できない事ですよね。
プロでもできない事ですので、私たちには到底できるものではありません。
逆に「相場は読めない」という証拠が積みあがっているほどです。
投資の世界では、「頭と尻尾はくれてやれ」という格言があります。
頭と尻尾はくれてやれという用語の「頭」と「尻尾」は儲け損ねた利益のことを指しています。その利益を「くれてやる」のはどうしたことかと思ってしまいますが、この儲け損ねた利益は取引のタイミングを逸することがないよう必要なコストとして考えるというものです。
具体的な例を挙げると、下げの最中に「底」だと思って買うのではなく、一旦底をつけて株価が戻ってきたところ“あそこが底かと確認できた”と思うところで買うのが無難であり「底値から上昇してきて、あれが底値だった」と確認できるまでの間の値上がりはみすみす捨てることになるが“それは安全のコストと割り切って無視するべき”と積極的に放棄する。つまり「頭はくれてやる」のです。
同様に 「尻尾はくれてやれ」ですが“もう天井かなと思っても、さらに上がる。まだまだ上がると思ったが、もう天井だった”というのが相場です。
となると“天井がどこか判らないがこの辺りが売り時だ。売った後、値上がりするかも知れないが「それは買った人に差し上げよう」”と考えた方が賢明である。つまり『尻尾はくれてやる』のです。
この格言の意味するところは「頭と尻尾はそれぞれ天井、底値を確認するためのコストと考え、買い逃がし、売り逃しをしないために積極的に無視しましょう。」ということになります。
ここで難しいのは、尻尾の部分ですよね。
自分で決めたルールが無いと、利益を取り損ねる事があるばかりか、損失を出す事だって考えられます。
短期、中期、長期と目的を分けて考える事
売り方のルールを決めるにあたって、大切な事は、 購入した資産は短期目的なのか、それとも中長期を見据えているのかを明確に分ける事です。
短期投資
キャピタルゲインを狙う事を目的に投資している事が考えられる為、含み益が何%で売るのかなど、より 金額目線で売るタイミングを決める必要があります。
中期投資
中期の場合は、目先の値動きではなく、 買っている株の企業業績や将来性を加味した売りをする必要があります。
長期投資
基本的には、 売り時を考える必要はありません。
長期投資は、値上がりだけではなく、配当金などのインカムゲインを見据えた投資です。そのインカムゲインを超える銘柄や、魅力ある投資先が見つかった時にだけ売る事を考えます。
絶対にしてはいけない売り方
Oleg GamulinskiyによるPixabayからの画像
特に長期投資を見据えている場合に、してはいけない売り方は狼狽売りです。
何らかの材料(ニュース)や相場環境により、株価が急激に下落した際に心理的に混乱を生じてパニック状態に陥り、持ち株を慌てて処分(売却)してしまう事。
狼狽売りは、自分が決めたルールに反して、その時の心理的不安から、資産を投げ売りする行為です。
昨年、市場を大きく下落させたコロナショックですが、 その時に狼狽売りした人も多いです。
後から振り返ってみると、その後株価は大きく回復し、 ダウ平均やS&P500、NASDAQといった主要株価指数は史上最高値を突破しております。
また、日経平均株価もバブル水準まで回復したのです。
リスク資産を売る時は、必ずマイルールに従って行うのが良いでしょう。
含み益が出ている時に考えたい事
次に、売り時を考える上で大切な2つの考え方です。
特に含み益が出ている時は、いつまで保有し続ければいいのか、分からないといった声もあります。
そのまま保有し続ける
含み益が出ている時に考えたい一つ目は、 そのまま保有し続けるかどうかです。
利益が出ている事は、それだけ人気が出ているという事です。
今後も価格が上昇するかもしれません。
しかし価格が上昇しているという事は、割高になってきたという事でもあります。
短期が目的の場合は、必要に応じて利益を確定させるか検討する段階です。
逆に長期の場合は、保有し続ける事が大切です。
値上がりが期待できる銘柄に乗り換える
含み益が出ている時に考えたい二つ目は、 他の銘柄に乗り換えるかどうかです。
先ほどお伝えしたように価格が上昇しているという事は、割高であるとも言えます。
もし含み益がある状態で、他に割安な銘柄や、価格上昇が見込める銘柄が現れた時には、乗り換えも考えるべきです。
私が実践している含み益が出ている時の売り方
Markus SpiskeによるPixabayからの画像
ここまでの話を聞く限りだと、結局は自分で決めなさいって事かな?
投資は自己責任だからね。売り時も自分で考えないと。
ここからはあくまでも参考ですが、 私が実践している売り方をご紹介します。
最終的には自己責任ですが、ルール決めの参考までにチェックしてみてくださいね。
長期投資が目的の場合は、売りをそもそも考えない
まず初めに長期投資からご紹介します。
私の場合は、SBI証券において 全米株式インデックスファンドと 全世界株式インデックスファンドを運用しています。
こちらについては別記事で詳しく書いていますので、是非チェックしてみてくださいね。
他にも長期投資としては、 楽天証券で、高配当株ETFや金ETFも保有しています。
この長期投資ですが、こちらについてはそもそも売り時自体を現段階では考えていません。
理由は2つあります。
-
毎月積み立てる事で取得単価を平均化させており、将来受け取れる利益を最大化させているから。
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現在運用している投資信託以上の投資先がないから。
まず一つ目ですが、積み立て投資をする事で、取得単価を平均化させる事ができます。
これをドルコスト平均法と言います。
二つ目として、私はSBIバンガードS&P500インデックスファンドに投資しています。
また、eMAXIS Slim全世界株式インデックスファンドにも投資しています。
どちらも 運用コストがかなり安いです。
今現在運用している商品が魅力的である為、そもそも売る必要が無いのです。
そして長期投資の目的は、将来の資産を形成する事です。
つまり、目標とする資産が形成されたら売る。
このように全く考えていないわけではなく、そもそも目的とするゴールが遠い状態で、売るタイミングなどないというルールですね。
中期投資は、魅力的な投資先が見つかったら
次に中期的な投資です。
私の場合は、 米国個別株や仮想通貨が中期投資の対象として捉えています。
まず米国個別株ですが、企業業績などを見て何を買うかを決めています。
上がると思って買っていますので、たとえ上がったとしてもすぐには売却しません。
そんな米国株の売るタイミングですが、 様々な業種を見て、次にきそうな魅力的な投資先が見つかった時に、売却するようにします。
他にもファンダメンタルズ的な要素で、魅力的な投資先が見つかったり、逆に手放した方が良いと感じたりした時が、売るタイミングです。
仮想通貨は、ボラティリティが大きく短期売買には不向きと捉えています。
その為、 基本的には中長期目線で保有し、仮想通貨での資産が、自分が決めた額よりも大きくなった時に、その分だけ利益を確定させるようにしています。
短期投資は、テクニカルを参考にして保有し続けない
最後に短期投資ですが、私の場合は FXが該当します。
実際のところ、短期投資は投機的要素が強くなる為、投資初心者はあまりオススメできない投資です。
短期投資は、 テクニカル分析を中心に売買します。
そして、買い付けた時には売り注文も必ずセットで出しています。
売りは逆指値(ストップロス)を置く事で、万が一逆行した時には損失を最小限で確定させます。
逆に含み益が出た時には、利益を確定させる為の逆指値を置きます。
短期売買は長期で保有する事はない為、必ず売り注文も出す事がルールです。
売った時に注意する事
証券会社によっては、売る時に手数料が発生したり、売却益には税金が課せられたりします。
特に税金は、株式、FX、仮想通貨でも所得の種類が違っていたり、課税の方法も違ったりしますので、 税金に関するリテラシーも求められます。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、含み益になっている場合の適切な売り方をご紹介しました。
おそらく投資初心者の多くは、誰かに勧められて株や仮想通貨を購入したと思います。
この誰かという言葉は、親戚、知人だけでなく、ユーチューバーや書籍、ネットの情報も全てが「誰か」であり、「あなた」ではありません。
おかげで株価が、仮想通貨が、投資信託が値上がりしたかもしれません。
その含み益が出た投資商品を、適切に売るのはあなたの役目です。
今は市場も楽観視されており、価格が上昇しております。
しかし、一方通行で上昇し続ける相場など存在しません。
その時になって、参考文献や、動画配信を見て他責のみで売っても良いのでしょうか?
買ったのは、あなたです。
しっかりとルールを決めて、そのルールを守って取り引きしていきましょう。
きっとあなたの武器になりますよ。
Denise HustedによるPixabayからの画像
あなたの人生をより豊かに
それでは、こーへいでした。