強制ロスカットにならない為に!証拠金とレバレッジの関係と回避方法を解説
FXしてたらポジションが無くなってて、損実が出てたんだけど!
強制的にポジションを決済する仕組みがあるから、それが働いたと思うよ。
なんでこんな事になったんだろう。
証拠金が少なかったり、レバレッジが大きかったりしたかもしれないね。そして大事な大事なストップロスを置いていなかったんじゃないかな?
FXはレバレッジを効かせてトレードができる差金決済取引です。
証拠金を担保にそれ以上の資金を動かす事で、 少額でも大きな利益を上げる事ができます。
しかし、 逆を言うと大きく損失を抱える可能性がある事もまた、知っておく必要があります。
なぜなら投資において、リスクとリターンはトレードオフの関係にあるからです。
その為、FX取引をする場合にはレバレッジの魅力だけでなく、レバレッジが持つ危険性も充分に理解しておく事が必要です。
その中でも特にしっかりと頭に入れておく必要があるのがロスカットでしょう。
今回は、強制ロスカットとならないようにするには、どうすれば良いかをご紹介します。
この記事は3分ほどでサクサク読めますので、最後までチェックしてみてくださいね。
それでは、どうぞ!
ロスカットの基礎知識をご紹介
mohamed HassanによるPixabayからの画像
ちなみにこーへい君は、ロスカットが執行された事はあるの?
実は、初心者の頃に3回ほどあるよ。
ロスカットって怖いイメージだけど。
それは大きな誤解だね。むしろ想定以上の損失を出さない為の安全スイッチって感じかな
私の以前のトレードは、投資とは程遠いギャンブル性の高い投機でした。
その為、大きく勝ち越していい気分の日もあれば、大きく負け越して気持ちが大きく沈む事もあり、一喜一憂の激しいトレードでした。
結果的に大金を溶かして、相場から退場させられる事となったわけですが、 その過去があったからこそ、しっかりと学び、今があると思っています。
しかし、皆さんには同じような思いはしてほしくないと思っています。
その為、ロスカットがどういうものなのかを理解していきましょう。
そもそもロスカットって何ですか?
ロスカットとは、含み損が大きくなりすぎた時に自動で強制的に行われる決済の事です。
全てのポジションが強制決済されるよ。
FXは、株のようにストップ高やストップ安のように 値幅制限が存在しない為、為替の急変があった際には含み損が拡大する危険性を秘めています。
さらにFXの場合は、証拠金を担保に、その額以上の取り引きを行っている場合がほとんどです。
これにより、 証拠金がすべてなくなってしまうだけでなく、不足金が発生する可能性があるのです。
これを避けるための制度がロスカットです。
ロスカットが執行されるのはどんな時?
このロスカットですが、執行される条件として、あらかじめ設定されているロスカットレベル(証拠金維持率)下回った場合です。
証拠金維持率 = 純資産額 ÷ 必要証拠金 × 100
例えば、1ドル=100円の時に1万通貨を保有したとしましょう。
その時に預けている証拠金が8万円の場合は、このようになります。
よって証拠金維持率は200%となります。
必要証拠金に対して、2倍の資金を持っているって事だね。
これが100%を切った場合はどういう事なのかというと、 必要証拠金に対して、手元資金が足りていない状態という事です。
ロスカットが執行される所定のロスカットレベルは、各証券会社によって違いがある為、ご自身の証券会社で確認をしてみましょう。
証拠金が100%未満になったら強制的にロスカットが執行される事として、具体例を見てみましょう。
13万2000円の証拠金でFXをしている方が、110円の時に1万通貨をロングポジションで保有した時の 証拠金維持率は300%です。
しかし予想とは反して、価格が下落していきました。
1万通貨取引の場合は、 1pipsの下落で100円の含み損になる為、440pips(この場合、4.4円)の下落で、証拠金維持率が200%になります。
さらに価格が下落して、101.2円の証拠金維持率100%のラインを下回ってしまうと、ロスカットが執行されます。
このロスカットがちょうど100%で執行されたとすると、手元に残る資金は4万4000円です。
ロスカットが執行されても追加で支払いが発生する事があるの!?
基本的には、 ロスカットの執行により証拠金を超える損失が出ないようになっていますが、相場が急変すると、証券会社のロスカットが間に合わずに証拠金以上の損失が出る可能性があります。
その為、ロスカットがあるから手元の資金以上の損失はない。などと油断しないようにしましょう。
ちなみに証拠金以上の損失が出た場合には、 不足分を追加で証券会社へ支払わなくてはなりません。
追加で支払う証拠金を追証って言うよ。
強制ロスカットにならない為に!やる事は2つです!
Gerd AltmannによるPixabayからの画像
強制ロスカットが執行されないようにする為にはどうすれば良いのでしょうか。
ロスカットを回避する為には証拠金維持率を上げれば良い事になります。
証拠金維持率 = 純資産額 ÷ 必要証拠金 × 100
つまり 証拠金維持率を上げる為には「純資産額(証拠金)を増やす」か「必要証拠金を下げる」かの2つしかない事が分かります。
証拠金を増やす事で証拠金維持率を確保する
証拠金が増えるという事は、 ロスカットに到達するまでの余裕が広がる事を意味します。
しかし、だからと言って 証拠金を入れれば問題ないというわけではありません。
なぜなら、いったん生じた相場のトレンドはしばらく継続しやすいからです。
追加資金を入れて粘ってもなかなか流れが反転せず、再びロスカットの可能性が高まるというパターンもありがちです。
また証拠金が増えるという事は、ポジションが取りやすくなる事を意味します。
今までは、ポジションを1ロットしか取らなかった人が、証拠金を入れた事で2ロット持てるようになり、 結果的に証拠金維持率が低下する要因にもなりかねません。
必要証拠金を下げる事で証拠金維持率を確保する
必要証拠金を下げる方法としては、2ロットで取引していたのを1ロットにする。
1万通貨取引ではなく、1000通貨単位で取引する事です。
このように保有するポジション自体を少なくしたり、通貨量を減らしたりする事で、必要証拠金を下げる事ができます。
この方法は、 リターンが見込めない代わりにリスクが低減できる方法となります。
特に初心者の場合は、まずこの方法から実践して、 相場に慣れる事をオススメします。
取引の際には実行レバレッジを意識しよう。
実行レバレッジとは、「取引額(為替レート×保有している数量)÷有効証拠金」で求める事ができます。
この値が実際の運用レバレッジとなります。
日本の証券会社の場合、最大で25倍のレバレッジを効かせる事が可能ですが、レバレッジが高い状態というのは、証拠金が少ない状態か、保有しすぎている状態です。
つまりこの実行レバレッジを見る事で、自分がハイリスクな状態なのかを見分ける事ができます。
一般的には、3倍程度に抑えると良いとされています。
ロスカットを心配する前にやるべき事がある!
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ロスカットが執行されるという事は、 自分の予想に反して為替が動いている事を意味します。
そしてロスカットのほとんどが、含み損が出ているのに対処しなかった事が原因です。
よって自動的に決済される前に、 自分の予想が間違っていたと潔く認めて、損を確定させる事が大事です。
ポジションを持ったら必ずストップロスの注文を入れるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、ロスカットについて解説してきました。
FXを制する人は、適切にリスクをコントロールしている人です。
証拠金で取引している以上、ロスカット制度はしっかりと理解して、強制決済されないよう、余裕を持った取引を心掛けていきましょう。
大事な事は、 実行レバレッジを下げる事とストップロスを置く事ですよ。
Manfred Antranias ZimmerによるPixabayからの画像
あなたの人生をより豊かに
それでは、こーへいでした。