経済指標意識していますか?FX初心者の内に理解しておきたい5つの指標
FXを始めたばかりの方
経済指標を意識せずトレードしていた方
注目したい経済指標について知りたい方
FXのアプリを開くと「本日の経済指標」ってよく目にするよね。
確かにね。使い勝手の良いアプリだと、予測や結果も掲載してくれるね。
やっぱり経済指標って意識した方がいいのかしら?
意識していないと、急激な価格変動に巻き込まれるリスクもあるよ。
FXのトレードにおいて利益を上げる為には、2つの方法があります。
そして、多くのFXトレーダーが狙っている利益が、 売買を通して得られる為替差益です。
例えば、1ドル=100円の時に、手元の1万円を全てドルに交換するとどうでしょう。
1万円=100ドルと交換できる事になります。
その後、円安(ドル高)になり、1ドル=110円になった時に100ドルを円に戻してみましょう。
すると 100ドルは1万1000円になって戻ってくる事になります。
これが為替差益です。
あくまでも税金や手数料を考慮していないので、この通りになる事はありませんが、FX取引では、この為替差益によって手元資金を増やす投資手法になります。
そして経済指標は、FX取引において必須の情報であり避けては通れない重要な要素です。
投資をするにあたり、売買を行う理由付けとして、大きく2つの分析手法があります。
ファンダメンタルズ分析
今回は、ファンダメンタルズのお話です。
FX初心者に向けて、経済指標について解説していきます。
そして特に重要な5つの経済指標についてもご紹介してますので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
それでは、どうぞ。
まず初めに!経済指標って何?
NikolayFrolochkinによるPixabayからの画像
ちなみに経済指標って言うけど、結局は何なの?
各国の政府が発表する経済状況を数値化した指標の事だよ。
経済指標とは、日本やアメリカといった、国の経済状況が一体どうなっているのかを把握するのに役立つ指標です。
経済状況と一言で言っても、分かりにくい事が多いですよね。
その為、 経済状況を様々な数値に置き換える事で、日本経済や、アメリカ経済の状況を確認しやすくしています。
一般的に相場というのは、その国の経済状況に応じて変化するため、経済指標は将来の価格(レート)の方向性を予測する上で非常に役立つと言えます。
そしてファンダメンタルズ分析とは、その国の経済データを使用して相場を予測する分析方法の事を指します。
つまり経済指標を把握する事は、ファンダメンタルズ分析をする事と同じ意味合いとして考える事ができるのです。
経済指標で今後の相場の方向性が判断できる!?
経済指標は、言わば政府が発表するその国の経済状況を把握する為の通知表のようなものです。
その為、結果の善し悪しによって今後の方向性を決定づける要因になり得ます。
経済指標発表によって、それまでのトレンドが大きく変化する事もある為、FXトレードをする際には、注視しなくてはいけません。
特に 基軸通貨である米ドルに関わるアメリカの経済指標は、どれも重要度が高く、経済指標発表前後で値動きが激しくなる傾向があります。
また、このタイミングでだましも入りやすくなる為、注意が必要です。
相場におけるテクニカルサイン(売買サイン)が出たにも関わらず、その方向には向かわず逆方向に相場が向かう事です。
だましが発生するタイミングとしては、投資家が注目やすい局面(経済指標やサポートラインやレジスタンス)で起きやすいです。
私たち一般投資家を刈り取る為の罠と思って頂けると良いです。
経済指標だけで利益を狙う事ができる?
経済指標発表中では、大きな価格変動が起きる可能性があります。
特に、発表された値と市場予想値が大きく乖離すればするほど市場が大きく動く可能性があります。
例えばこちらは、2021年3月5日(金)に発表されたアメリカの経済指標になります。
非農業部門雇用者数を眺めてみると、予想20万人に比べ、結果は約38万人でした。
この予想と結果の乖離幅が大きいほど市場が大きく動きやすいという事です。
発表値と予想値の差が小さい ⇒ 市場は大きく動かない事が多い
発表値と予想値の差が大きい ⇒ 市場は大きく動きやすい
このボラティリティを利用して、経済指標に照準を併せてトレードする人がいる一方で、予想と反して大きく損失を出す可能性があるとして、経済指標発表前後では取引しないという人もいます。
それくらい市場に与える影響度は大きいのです。
つまり結果からお伝えすると、 経済指標だけで利益を狙う事は十分可能ですが、しっかりと下調べが必要だという事を認識しておきましょう。
テクニカル分析と組み合わせてトレード力を上げていこう
経済指標は市場に与える影響は大きいですが、ファンダメンタルズ分析だけが絶対というわけでもありません。
FXは、毎日動き続けるチャートから読み解ける事も多々あります。
よって、市場で長く生き残る為には、ファンダメンタルズ分析もテクニカル分析も駆使しながらトレードしていく事が大切です。
FXに関わる主な経済指標一覧
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経済指標は、その国の経済上を把握する為のツールとして、通貨の変動を予想する為に使う事ができます。
例えば、金利に関する指標発表によって、金利が上昇したとしたら、その通貨を保有したいと思いませんか?
このように、為替取引であるFXに関わる経済指標には、金利など通貨価値に直結するような指標から、雇用や貿易といった経済指標まで様々あります。
ここでは、FXに関わる主な経済指標をご紹介します。
金利に関する指標
政策金利とは、国の中央銀行(日本で言うと日本銀行)の貸付金利になります。
この政策金利によって、国の経済をある程度コントロールする事ができます。
例えば金利を引き上げれば、企業が銀行からお金を借りづらくなります。
行き過ぎた好景気バブルの時は金利を上げてブレーキをかける事ができます。
逆に不景気の場合は、金利を下げる事で企業がお金を借りやすくなります。
すると企業が新規事業や設備投資をしやすくなり、景気を刺激する事ができます。
このように、政策金利によって今後の経済状況を予測する事ができる為、FXにおいては非常に重要な指標の一つなのです。
雇用に関する指標
「雇用統計」という重要な指標です。
特にアメリカの雇用統計は、FXトレードをするにあたり最重要となる指標の一つです。
アメリカの雇用統計は、主に以下の項目が発表されます。
失業率
非農業部門就業者数
建設業就業者数
製造業就業者数
小売業就業者数
金融機関就業者数
週労働時間
平均時給など
この指標では純粋に、 失業率が少ないほど、また就職者数が増えるほどアメリカの経済が良くなってきている事が分かる指標です。
しかし先ほども触れましたが、FXでは予想に対して良かったのか。それとも悪かったのかが重要となります。
例えば、非農業部門での雇用者が100万人いたとしても、予想が50万人の場合と、予想が150万人の場合とでは、為替市場の値動きは大きく変わるという事です。
物価に関する指標
物価とは、モノの価値を表す尺度です。
例えば、イチゴが1パック=500円で販売されていたとしましょう。
しかし、イチゴは常に500円ではありません。
その年の出荷数や気候によって値段が変わりますよね。
例えば1パック=600円になった場合は、モノの価値が上がったという事となり、物価が上昇した状態です。
逆に400円になった場合は、物価が下がった状態と言えます。
この物価上昇率はインフレの状況を捉える事ができると言えます。
日本政府としては、インフレ率2%の物価安定を目標としています。
このインフレを測れるとして、物価の指数も注目されています。
貿易に関する指標
「貿易収支」などが該当します。
貿易による収支状況が分かる指標になります。
政府と民間企業が輸出した金額から、輸入した金額を差し引いた値になります。
貿易赤字という言葉を聞いた事もあるでしょう。
貿易赤字とは、この収支がマイナスだった事を意味しています。
経済状況が分かる指標ではありますが、FXへの影響度としてはそれほど大きくはありません。
景気に関する指標
「GDP」などが該当します。
社会の授業でも学んだ方も多いでしょう。
日本では国内総生産と呼ばれており、 景気動向の総合的な判断材料として使われる指標です。
四半期での発表になりますが、速報値や改定値、確定値などが存在する為、注意が必要です。
その中でも 速報値は注目されており、市場における影響も大きいです。
GDPの伸びは、その国の経済が成長している事に直結する為、しっかりと把握していきたい指標になります。
FX初心者の内に理解しておきたい5つの経済指標
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経済指標と言っても様々あるのね。
自分も最初はかなり困惑したよ。言葉も難しいしね。
これって全部意識していた方が良いのかしら?
知ってるに越した事はないけど、初心者内はこれだけ抑えてほしい5つを紹介するね。
FOMC政策金利発表
FXでトレードするのであれば、絶対抑えておくべき指標がFOMC政策金利発表です。
FOMCとは米連邦公開市場委員会の事だよ。
FOMCは米国の政策金利を決定する非常に重要な委員会です。
この委員会が、年間で8回ほど政策金利を発表します。
一般的にデフレにある時は金利を下げ、インフレにある時は金利を上げる傾向にあります。
FOMC関連では、他にも「FOMC議事録公表」というのもあります。
これは、委員会での議事録を公表する事を指していますが、こちらもとても重要です。
よって、 経済指標カレンダーにFOMCの記載があった場合はしっかりとチェックしておく事をオススメします。
米国雇用統計(非農業部門雇用者数と失業率)
FOMCと同じくらい重要な指数として、米国雇用統計があります。
雇用統計では、先ほどご紹介したような指数が発表されますが、特に重要なのが、「非農業部門雇用者数」と「失業率」です。
FOMCで決定される政策金利ですが、この金利を決定する為の材料として最も重要視されているのが、この雇用統計になります。
よって、FXトレードをするにあたってはしっかりと抑えたい項目になります。
米国雇用統計は、毎月第一金曜日に発表されます。
日銀金融政策決定会合
円の発行元である日本銀行が、金融政策を決定させる為に行われる会合です。
金融政策の中身は、政策金利や金融緩和、金融引き締めなどです。
現在日本だけでなく、世界の中央銀行は金融緩和を行っているわけですが、日本においては日銀がそれを決定し実行しています。
回数は、FOMCと同じく年間で8回です。
ここでは、今後の日本経済で重要な要素である金融政策の方向性が示される事になる為、 内容次第では円の為替相場が大きく動く事になります。
日本でFXトレードをしている方の多くが、ドル円だけではなく、円を決済通貨としたクロス円取引を行っていると思います。
その為、日銀金融政策決定会合もしっかりと抑えておきましょう。
ECB政策金利発表
ECBとは、European Central Bankの略で、欧州中央銀行の事です。
(日本で言うところの日銀)
ここでは ユーロの政策金利等の金融政策が決定されます。
なぜ経済指標の中でも重要なのかというと、世界の通貨取引で最も多いのが「ユーロ/ドル」だからです。
世界の基軸通貨としてのドルと同じくらい重要な通貨である欧州共通通貨であるユーロ。
金融政策発表の中でも重要な指標の一つですので、抑えておきましょう。
ECB政策金利発表は、毎月第一木曜日に発表されます。
GDP(国内総生産)
GDPは、簡単に説明すると国内で生み出された儲けの事です。
通貨の価値というのは、 その国の強さに比例する為、「GDPの大きさや伸び率」というのは、通貨の本質的なポテンシャルを判断する材料となります。
儲けをいっぱい出している国の通貨と、儲けがない国の通貨、あなたはどちらが欲しいですか。
おそらく、前者を選ぶでしょう。
このようにGDPの値によって、通貨に与える影響がある為、重要となります。
GDPは特に速報値が注目されています。
時期としては、4月、7月、10月、1月です。
しっかりと確認していきましょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、少し難しい経済指標について解説しました。
私もFXを始めた当初は、急激な価格変動に悩まされた時もありました。
よく調べてみると、重要な経済指標中に取引していた事もあります。
FXはギャンブルではありませんが、レバレッジを効かせての取引となる為、思惑と逆行した時には、大きな損失が出る可能性もあります。
重要な経済指標の前には、ポジションの整理を含め、取引に対して一段と慎重になる事をオススメします。
最後にもう一度、初心者でも理解しておくべき5つの指標を一覧で確認しましょう。
経済指標は、パソコンだけでなくスマホのアプリからでも確認できます。
今後のトレード精度をさらに高める為にも、一度ご自身で確認してみましょう。
3D Animation Production CompanyによるPixabayからの画像
あなたの人生をより豊かに。
それでは、こーへいでした。
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