今さら聞けないNISA!制度概要とメリット、デメリットを解説します
最近は将来の不安から投資始めようとしている人も多いけど、、、
せっかく投資を始めるなら、税負担を軽減する為にもNISA制度を検討しよう。
ニーサ?なんか聞いた事あるけどよく分からない。
初心者でもわかりやすいように解説するよ。
最近では将来への不安や老後の備えとして、 積極的な資産運用を呼び掛けています。
これは何も、私や銀行、証券会社が投資をPRしているわけではなく、政府(国)も積極的な資産設計を促しています。
特に「 老後2000万円不足問題」や菅総理大臣が発した「 自助の必要性」などの報道を聞くと、 自分の老後資金は自分で備えなければならないと痛感させられますね。
そしてその資産運用を支える制度として、NISA(ニーサ)があります。
はたしてNISAとはいったい何なのか。
この3分ほどの記事を読む事で、NISA制度の内容とメリット、デメリットが分かるようになります。
最後には、あなたのスタイルに合った制度の活用方法が見えてきますので、ぜひ最後まで確認してみてくださいね。
それでは、どうぞ!
- 今さら聞けないNISA(ニーサ)って何?
- 一般NISAは年間の非課税投資額が大きい
- 積み立てNISAは長期にわたり非課税投資が可能
- ジュニアNISAは2023年に廃止が決まっている!
- あなたの投資スタイルに合った制度を選ぼう
- まとめ
今さら聞けないNISA(ニーサ)って何?
NISAとは、2014年から開始された「 少額投資非課税制度」の事です。
通常、 投資をして得た利益に対しては、20.315%の税金が課されます。
例えば投資をして得た利益が100万円の場合、
つまり手元に残る利益は79万円程度まで落ちます。
これはかなり痛いですよね。
課税される口座(一般口座や特定口座)で得た利益に関しては、これを避ける事ができません。
しかし、 NISA口座を使用すると、この利益に対して一定期間は免税されるという制度になります。
100万円利益が出たら、100万円が手元に残る制度だと思えばよいでしょう。
NISAの制度を解説
NISAは、少額の投資に関しては税金を優遇する制度です。
投資には大きく2つの利益の上げ方があります。
インカムゲインとは、資産を持っているだけで発生する収益源の事で、投資による配当金や分配金がこれにあたります。
例)100万円を投資していて、配当金が1%支払われる場合、
- 100万円 × 1% = 1万円の利益
これがインカムゲインです。
キャピタルゲインとは、資産が値上がりした時に売却する事で得られる収益源の事で、投資の売却益がこれにあたります。
例)80万円で購入した株式が100万円に値上がりした為、売却した
- 100万円 - 80万円 =20万円の利益
これがキャピタルゲインです。
そして税金というのは、このどちらにも課されます。
一律20.315%という大きい税負担です。
しかし NISAの場合、このどちらの利益に対しても非課税で資産を運用できる為、投資を始めるなら真っ先に検討すべき制度なのです。
NISAには3つの制度があり特徴も違う!
NISAは、制度内容の違いにより3つのタイプが存在しています。
まずは、一覧でご紹介します。
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一般NISA
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積み立てNISA
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ジュニアNISA
まず大きく分かれるのは、年齢です。
20歳以上の方が入れるのは、一般NISAか積み立てNISAのどちらかになっています。
ジュニアNISAは、20歳未満の方になります。
それぞれ特徴が異なりますが、どの制度も運用して得られた利益に対する税金を非課税にするという事です。
所得の控除などは一切発生しないところがiDeCoとの大きな違いになります。
将来設計を考える上でiDeCoもまた検討して頂きたい制度になりますので、是非コチラも併せてチェックしてみてくださいね。
それぞれの概要はこのようになっています。
特に特徴的な部分は黄色で示しています。
それぞれをもう少し詳しく見ていきましょう。
一般NISAは年間の非課税投資額が大きい
NISA制度の内、年間の非課税投資額が一番大きなものが「 一般NISA」になります。
一般NISAの非課税投資枠は、年間120万円で、5年間にわたり投資ができる為、非課税投資額は最大で600万円になります。
つまり元本600万円で得られた利益が非課税になるという事です。
一般NISAのメリット
一般NISAのメリットは年間の投資額が大きいという点です。
よって 短期間に利益を出したい人に向いています。
さらに投資先は、国内外の株式に投資できる点も魅力です。
最近では日本の株式ではなく、アメリカなどの先進国に投資する方も多いので、個別株に投資したい人は一般NISAをオススメできます。
また、 国内外のETFに投資できるのも一般NISAの良さです。
ETFに関しては、コチラの記事もチェックしてみてください。
一般NISAのデメリット
一般NISAは積み立てNISAに比べて、個別株へ投資できたり、好きなETFへ投資できたりと、比較的自由に投資する事ができますが、その分将来のリターンを見据えて自分で選択しないといけない為、投資先の選定に苦労します。
また 個別株へ投資するという事は、リスクとリターンの振れ幅が大きくなりやすいです。
投資にリスクはつきものですが、分散投資や長期保有により、それらを回避します。
個別株投資は、その分散投資からかけ離れた投資になる為、大きくリターンが得られる可能性がありますが、その分大きなリスクにもなりえます。
またETFに投資できるのは魅力的ですが、配当金や分配金は、必要に応じて再投資する必要性があり、完全にほったらかしというわけにはいきません。
よって、 一般NISAは投資経験者向けと言える商品になります。
積み立てNISAは長期にわたり非課税投資が可能
積み立てNISAは一般NISAに比べて、年間の投資額が40万円と少額にはなりますが、20年間という長期にわたり運用する事ができます。
年間の非課税投資額が40万円で20年間にわたり投資ができる為、非課税投資額合計は最大で800万円になります。
年間では一般NISAに比べて低いものの、長期で見ればより多くの非課税投資ができるという点が魅力の制度になります。
積み立てNISAのメリット
積み立てNISAの最大のメリットは長期で積み立てるという点です。
年間の非課税投資額を12カ月で割ると、
このように 毎月最大で3万円ほどを投資する事ができます。
積み立ての頻度は、毎月、毎週、毎日と選べるようになっています。
積み立てがメインですので、個別株へは投資できません。
投資先は、金融庁へ届け出があり、一定の条件を満たした金融商品です。
投資信託に関する記事はコチラもチェックしてください。
積み立てNISAで購入できる金融商品は、金融庁の厳しい審査を受けたものになる為、比較的優良な投資商品が揃っており、初心者でも失敗しにくいのがメリットです。
また積み立てがメインですので少額から、コツコツと始められるのも魅力です。
特に積み立てる事は、時間を分散させて投資する事になり、価格が下がった時には多く買え、価格が上昇したら、少なく買う事になる為、取得単価を下げる効果があります。
これを ドルコスト平均法といい、長期で保有する最大の武器です。
上の図は月々3万円を12カ月積み立てた場合と、最初の1カ月目で36万円分の株を一括で購入した時の推移になります。
株価というのは一定ではなく、必ず値動きがあります。
株の大原則は安く仕入れて高く売る事です。
毎月定額で積み立てると、このように安い時ほど多くの株数を購入でき、高くなるほど購入できる株数が下がります。
こうする事で平均値が下がる事で、最終的に売却する時の 平均取得単価を下げる効果があるのです。
積み立てNISAのデメリット
取得単価が平均化され、長期で保有できるのがメリットの積み立てNISAですが、20年間という長期で見た時に、その 将来の株価を想像する事は当然できません。
ドルコスト平均により、平均取得単価は下がったとしても、それでも損失が出る可能性はゼロではないのです。
また積み立てNISAのように長期投資が目的なのであれば、 iDeCoといった所得控除が受けられる制度もありますが、積み立てNISAにはそれがありません。
長期で投資をされるのであれば、積み立てNISAだけでなく、iDeCoとの比較が必要でしょう。
ジュニアNISAは2023年に廃止が決まっている!
最後にジュニアNISAに関してですが、 一般NISAの子供版と思って頂けると良いです。
あなたが20歳以上でお子様がいない場合は特に気にする必要のない制度になります。
ちなみにこちらは2023年で廃止が決まっている制度になります。
ジュニアNISAのメリット
ここでは廃止が決まっている前提でのメリットをお伝えします。
ジュニアNISAは、年間で80万円の非課税投資額があります。
そして以前はデメリットであった、お子様の年齢が18歳になるまで引き出す事ができないという内容が、2023年の廃止を理由に無くなりました。
この事により、 残りの期間で運用して得た金額を2024年には引き出す事ができるようになります。
これは廃止になった事で利便性が向上したと言えます。
例えばお子様がいる場合は、ご自身の口座を積み立てNISAにして、お子様の名義でジュニアNISA口座を開設すれば、年間で120万円の非課税投資ができるようになるのです。
ジュニアNISAのデメリット
ジュニアNISAは、20歳未満しか加入する事はできません。
また、 株式は国内株式のみで、海外の株式に投資する事はできません。
株価の上昇を考えた時に、日本の株式よりもアメリカを始めとした先進国の株式の方が将来性がある事を考えると、一般NISAよりも運用する範囲が狭く、デメリットと言えます。
あなたの投資スタイルに合った制度を選ぼう
ここまでの話を整理すると、あなたが選択すべき制度は、一般NISAか積み立てNISAのどちらかという事になります。
これは どちらが良いという事はなく、自分の投資スタイルに合った方を選ぶ必要があるという事です。
一般NISAと積み立てNISAは同時に2つを開設する事はできない為、2つの違いはしっかりと把握すべきですね。
これからお伝えする内容は絶対ではなく、あくまでも参考にしていただきたいのですが、一般NISAに向いている人と積み立てNISAに向いている人をご紹介します。
一般NISAが向いている人
年間で120万円もの非課税投資を行える事から、 投資余力が大きい方や、多少のリスクを取ってでも 大きなリターンを狙いたい人に向いています。
特に一般NISAは株式に投資できる事から、 個別銘柄を購入したい人はこちらを選ぶようにしましょう。
積み立てNISAが向いている人
月割で3万円ほどの積み立てとなる為、 初期投資にかける余裕資金がない方や、資産運用の目的が老後の資金を確保するといった、 長期のスパンで投資をする方は向いています。
こちらはインデックスファンドなどの投資信託を購入する事になる為、一度設定をしてしまえば、あとは放置でも基本的には問題なく、 日常生活を送りながらコツコツと積み立てていきたい方に向いています。
※ただし、全くの放置でよいかというとそうでもありませんので、年に1回くらいは状況を確認すると良いでしょう。
NISAを始める前にiDeCoも併せて検討しよう
NISAは、投資をした運用益に対する非課税制度でした。
それに引き換え、 iDeCoは投資した金額がそのまま所得控除になります。
さらに運用益に関しても非課税ですので、より節税効果が高いのは、iDeCoです。
どっちが良いのかという論争は尽きませんが、こちらに関しては、今後、新たな記事として紹介させていただきます。
iDeCoに関する記事はコチラ
まとめ
いかがでしたか。
投資をする場合に発生する税金を抑える事ができるNISAはどれも魅力的な制度になります。
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一般NISA
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積み立てNISA
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ジュニアNISA
これらのメリットやデメリットをしっかりと理解した上で、自分のスタイルに合った投資をしていきましょう。
あなたもきっとできます。
人生100年時代を共に生き抜いていきましょう。
あなたの人生をより豊かに
それでは、こーへいでした。